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理想と現実 Ideal and reality

実際にあった国際結婚をした人達の理想と現実を取り上げてみました。結婚生活の理想は誰でも思い描く物、しかしその期待が大きすぎれば過ぎるほど、現実の厳しさに押しつぶされてしまいます。

まずは、実際にあったいくつかの例を読んでシュミレーションしてみると良いでしょう。

住む国についての問題

■自分の国に帰ったら相手の態度が変わってしまった。

日本で知り合った彼は、日本の文化や日本人の気質をよく知っていて、日本文化や日本人に理解のあるこの人となら結婚して相手の国に行っても、ずっとうまくやっていけるというのが理想です。もちろん、だからこそ海外の方との結婚も、海外生活も決心したのです。

しかし、現実問題では自国移り住んで、その彼の母国カルチャーに戻った途端、人柄がガラッと一変してしまいました。日本にいた時とは態度や言動が次第に変化していき、それと共に2人の関係も微妙に変わってきます。パートナーの変化と見知らぬ国での生活という、Wカルチャーショックを受けてしまいました。

Comment
日本で知り合い、結婚後は相手の国に行くことになったカップルに、よく起こるケースだそうです。特に女性の方が、男性優先の慣習がある国に行った場合では、その戸惑い・ギャップ感は大きいようです。実は、日本人のみならず、国際結婚した外国人にも、この悩みがけっこう多いようですよ。


■日本に永住するという約束が、相手の母国へ移住することになった。

外国への憧れはありつつも、言葉がダメだし、一人娘なので親の近くにいてあげたい、というのが理想。日本で仕事をしている相手は、日本語も話せるし、日本にずっと住んでもいいと言ってくれているので安心。それもあって彼との結婚に踏みきりました。

しかし、現実では結婚後の意見が微妙に変わってきたました。特に最近は、老後は国へ戻るというようなことをほのめかすようにもなってきています。そんな矢先に、彼の仕事先から本国へ帰任する話が持ち上がってきました。彼は乗り気ですが、自分は行きたくありません。「日本に永住するから」ということで踏み切った結婚でしたが、根底からくずれてしまいました。

Comment
結婚後、どの国に住むかというのは、国際結婚カップルにとっては大きな問題でしょう。2人とも外国生活への適応力があれば、その状況を逆に楽しむことができますが、言葉の問題などでどちらかに大きな不安がある場合や、家族のケアなどで母国を離れることが困難な場合、将来も含めて、どの国に住むのか、結婚前によく話し合っておくことをオススメします。

 

子供ができた後

■夫が家事・育児に協力的でない

子供をかわいがり、よく面倒をみてくれる夫は、妻の理想です。理想では育児に協力的な夫。時には子供を預かってくれ、自分は自由に買い物に行ったり、お友達に会ったりしたいですよね。

しかし、現実では夫は、仕事が忙しいからとの理由で育児にあまりタッチせず、相談にものってくれなないこともあります。結婚前はよく家事を手伝ってくれたし、彼の友達夫婦を見ても、旦那さんが積極的に子供の面倒をみているので、彼もそうなるだろうと思っていたのですが、、、。

Comment
欧米の男性は家事や育児をよく手伝ってくれるというイメージが、そもそも我々にはあるのです。しかし、それにも個人差があるようです。日本人のなかにも家庭的な人もいますよね。ただ、イメージがあまりに強すぎると、そのギャップに驚くかもしれませんが、相手とよく話し合うことが大切になってきます。


■妻が子供にかかりきり

理想では子供ができても、妻とは新婚当時と同じようにラブラブな時間をもちたい。

現実はというと、妻が子供にかかりきり。「母親」の役割だけになってしまっている。子供の世話で疲れているからと夜の夫婦生活もない。

Comment
夫側がギャップを感じる典型的な例です。特に初めての子供で、近くに助けてくれる義母や実母がいない場合などは、妻は妻で手一杯なのです。子育ても夫婦で力を合わせれば、愛も育まれるでしょう。

金銭感覚のギャップ

■金銭感覚が違い過ぎ

理想は生活を楽しみつつも、少しずつ貯蓄し、将来はマンションか一軒家を購入したい。

現実では、夫はお金があればあるだけ使ってしまい、貯蓄感覚は無く、自分がいくらがんばって節約しても全然貯まらず、こんなことでは将来に不安を感じています。

Comment
日本人は貯蓄好きと言われますが、銀行口座にある程度の残高がないと不安という人は多いのではないでしょうか?特に、国際結婚で海外に住んでいると、少なくとも、日本の家族に何かあった時にすぐ帰れるだけの(日本への航空券を買えるだけの)お金は、常に持っていた方がよいでしょう。この辺りは大変文化の違いや、性質が出てくるでしょう。金銭的な話も具体的に結婚前に話すことをオススメします。

■夫が働こうとしない

理想では、仕事にがんばる夫を支え、家のことをちゃんとこなし、子供も2、3人くらいいて、夕食は家族そろって団らん。あたたかく楽しい家庭をつくりたい。

しかし、現実では、付き合っていた頃はちゃんとしたビジネスマンだった彼ですが、結婚後にリストラされた以降、働こうとしなくなってしまった。就職活動をうながしても、今は景気が悪くて求人がないと言い結局は何もしないまま1年以上が過ぎた。自分も働いているが、生活費が足りなくなり、「これだけは絶対に使うまい」と思っていた日本の銀行預金にも手をつけてしまいました。

Comment
リストラによって、自分の意志ではなく仕事を奪われてしまった彼に同情はしますが、それが長引いてしまうと、家族にとってはかなりつらい状況になりますね。金銭面だけでなく、夫に、将来への意欲、人生への意欲、ひいては結婚生活への意欲がなくなったように感じられてしまうでしょう。こういう時は、一人で悩んでいるのではなくて、誰かに相談してみることをオススメします。

シリアスなケース

■夫が暴力をふるうようになった

理想は、ずっと一緒に楽しく幸せな結婚生活を送ること。結婚前はとても優しく穏やかな人と思っていたのに、結婚したら、しばしば酒に溺れることが分かり、心配なので注意すると、逆ギレして、暴力をふるうようになってしまった。

Comment
よくあるケースです。お酒を飲まないときの彼は優しいし、暴力をふるったことを反省して平謝りしてくれるので、妻は「本当の彼はこうなんだ」と許してしまうのですが、このドメスティック・バイオレンスはエスカレートしやすいものです。特に外国に住んでいると、相談できる家族や友達が近くにはいません。支援してくれる組織があってもその存在を知らなかったりするので、時間がたつうちに暴力が日常化してしまう場合がありますので、初期のうちに対処しましょう。

 

ギャップを小さくする予防法と対応策

このように、結婚に理想と現実のギャップはつきものですが、そのギャップをなるべく小さくするには、どういう対策をたてておけば良いのでしょうか?また、実生活でギャップを感じてしまったら、それをどう受け止めていけば良いのでしょう?結婚前と結婚後に分けて考えてみました。

■結婚前は……

●「国際結婚」というものに、過度の期待を持ちすぎていないか、冷静に考えてみましょう。
相手が外国人だと、なぜか“幸せになれる”幻想が大きくて、相手をよく知らないうちに結婚を決めたり言葉ができず、充分なコミュニケーションが取れないのに結婚を決めるケースが多いのです。
これがそもそものギャップの始まりと言えるでしょう。

●相手の性格、国民性、文化、習慣、家族のことをよく知っていますか?
相手の家族に会わずに結婚、あるいは母国に一度も行かずに結婚を決めることは、できれば避けたいですよね。

●2人の結婚観は一致していますか?
あなたの一方的な理想や期待を、相手の方は気づいているでしょうか?「こういう結婚生活がおくりたい」という夢があるなら、パートナーとそのことについて語り合う時間をつくることが必要です。育児や金銭プランについても同様のことが言えます。

●将来、住む国についての意見は一致していますか?
将来あるいは老後どの国に住みたいと思っているかについては、“漠然と”でも心の中に思い描いていることが、それぞれあると思います。お互いオープンに自分の希望を話し合い、遠慮せずに不安なども伝えておくことが重要なポイントです。

■結婚後は……

●理想はあってもいいのですが、過度に高い理想は控えるべきでしょう。また、「夫・妻はこうあるべき」とか「結婚生活はこうあらねばならぬ」というような、ガチガチに凝り固まった理想は抱かない方がいいでしょう。それに固執もしないことです。固執すると、ギャップに苦しむことになるからです。

●国際結婚の場合、もっと柔軟性をもって、現実を広く受け入れていった方が良いでしょう。自分の受け皿を大きく持てば、自分の気持ちも楽になります。

●時にはグチをこぼすことも大事。同じ境遇のお友達や知り合いにグチってみたら、意外にスッキリするかも。また、他の人の同意を得られると「みんなそうなんだ」という気持ちになり、また頑張れるものです。
自分1人の心の中に不満を溜め込むことだけはしないように。

●<シリアスなケース>のように困った状態になりかかっていたら、なるべく早く家族や信頼できる人に相談してください。よく「親に反対された結婚だから」と意地を張って何も話さない人がいますが、事態が事態ですから、助けを求める勇気も必要です。

●理想と現実のギャップと言っても、楽しめる程度のギャップもあります。予期しないことが起こっても「これも国際結婚だからしょうがない!」くらいの気持ちで、楽しめる心のゆとりを持つと良いでしょう。

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